◆運動はなぜ自律神経失調に効くのか!?
自律神経失調症の対策として推奨されているのは、有酸素運動です。
有酸素運動とは、多くの酸素を必要とする運動をさします。
ゆっくり走るジョギング、ウォーキング、エアロビクス、エアロバイク、ゆっくりした水泳などが有酸素運動です。
1、ストレス発散効果
汗と一緒にストレスが蒸発してしまうような爽快な気分になるはずです。
そうして、いったんこの体験を味わうと、続けてみようという気になります。
すると、自然と生活の乱れも修正されてくるものです。
2、運動するとセロトニンが増える
ここで注目すべきはセロトニンです。
セロトニンは、ドーパミン、ノルアドレナリンとともに脳内や中枢神系で働く三大神経伝達物質です。
快楽や喜びの感情を司るのがドーパミン、怒りや不安の感情を司るのがノルアドレナリン、
そしてこの二つの神経伝達物質を制御し、精神を安定させるのがセロトニンです。
つまり、セロトニンが低下すると、これら二つのコントロールが不安定になりますが、運動をするとこのセロトニンが増加すると言われているのです。
◆筋力トレーニングも効果的
1、海外でも注目されている無酸素運動の効果
有酸素運動に対して無酸素運動というのがあります。無酸素運動は、基礎代謝を増やす運動で、筋力トレーニング、短距離走などをさします。
最近の海外での研究では、無酸素運動も抗うつ効果があることが報告されています。この抗うつ効果は、自律神経失調症にも適用できます。
2、筋トレによる抗うつ効果
東海大学の保坂隆先生は、「不安とうつに対する運動療法の有効性」という論文で海外における最近の研究事例を紹介されています。
その一部を引用すると、40人のうつ病患者を<ランニング群(有酸素)> と<筋トレ群(無酸素)>に分けて運動させたところ
両群とも抗うつ効果が認められたため、有酸素、無酸素運動はともに抗うつ効果があることが明らかになったと報告されています。
これらはあくまで有効的な手段の一つとして考えてください。
運動療法はあくまで、補助的な療法です。過信は禁物です。
まずは興味が持てるものから始められるといいですね。
周りを気にせず自分のペースでぜひしてみましょう。